日本の仏教について勉強できる映画

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仏教を勉強する動機として「心の平穏を求めたい」という気持ちがあるかもしれません。
映画を見ることで、心の平穏を得られるかもしれないし、
映画で知ったことを手掛かりに深堀していくのもいいかもしれません。
また見識を広める目的で見るのもおすすめです。
観光するとき仏教の知識があると見方が変わり楽しみも広がります。
何しろ仏教と言っても幅が広すぎて言葉の説明の理解で終わったり、
どこから手をつけていいのか分からないと思います。
そこで仏教について勉強できるおすすめの映画をご紹介します。

紹介する題材は、解釈がいろいろあると思うので、映画の原作、監修を参考にして宗派等ご確認ください。
知識のない私がYoutubeやChatGptに聞きたりしてまとめたので間違いも多いと思いますので、ご注意ください。
特にChatGpt、Bing等の生成AIは、自信満々に間違った答えを言うときがあるので注意してください。
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仏教とは

Bing(生成AI)に聞いた答え
仏教は、紀元前6世紀にインドで始まった宗教で、釈迦によって創始されました。この宗教は、苦の輪廻からの解脱を目指し、煩悩を超えた悟りの境地を求める教えを中心にしています。仏教徒は、三宝(仏、法、僧)を尊び、戒律を守りながら、心を集中する禅定や智慧を深める修行を行います。また、仏教は多様な宗派に分かれ、それぞれが独自の教義や修行法を持っていますが、すべては釈迦の教えに根ざしています。日本には552年に伝来し、多くの寺院や信徒が存在し、日本独自の発展を遂げた宗派も多数あります。

上の解説で分からない単語をネットで一つずつ調べて1個の単語の意味は分かったとしても
全体の文が何を意味しているのかは分かりません。
仏教をトップダウンで上から理解しようすると、
宗派、解釈がいろいろあり迷子になりやすいと思います。
仏教が広がった末端の宗派の教えからボトムアップで見ていく方がいいです。
また、一つの宗派ではなく複数見て関連性や違いを知れば仏教の全体像が見えきそうな気がします。
でも無理に共通項をさがすと混乱します。(私は混乱しています。)
むしろ個別に別物と考えたほうが、いいかもしれません。
また難解なことにいつまでもこだわらず、別の宗派や解釈を見ると、
あっさり理解できることもあるかもしれません。

日本の仏教には、多くの宗派があり、それぞれ独自の教義や修行方法を持っています。以下に、日本の主な仏教宗派を紹介します。

1. 天台宗(てんだいしゅう)

  • 創始者: 最澄(さいちょう、767年 – 822年)
  • 特徴: 天台宗は、比叡山延暦寺を本山とする宗派で、中国の天台大師智顗(ちぎ)の教えを基に最澄が日本に広めました。天台宗の教義は法華経を中心とし、「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」という思想、すなわち全ての生き物に仏性が備わっているという教えを説きます。
  • 代表的な寺院: 比叡山延暦寺(滋賀県)

2. 真言宗(しんごんしゅう)

  • 創始者: 空海(くうかい、774年 – 835年)
  • 特徴: 真言宗は、密教の一派で、空海(弘法大師)が唐から日本に伝えました。真言宗の教義は、即身成仏(そくしんじょうぶつ)を目指し、仏の加護を受けながら現世で悟りを開くことを目標とします。真言宗の修行には、陀羅尼(だらに)や真言の唱え、曼荼羅の観想などが含まれます。
  • 代表的な寺院: 高野山金剛峯寺(和歌山県)

3. 浄土宗(じょうどしゅう)

  • 創始者: 法然(ほうねん、1133年 – 1212年)
  • 特徴: 浄土宗は、阿弥陀仏の「南無阿弥陀仏」という念仏を唱えることで、誰でも極楽浄土に往生できると説く宗派です。法然は、仏教をすべての人に開かれた教えとするため、念仏による救済を広めました。
  • 代表的な寺院: 知恩院(京都)

4. 浄土真宗(じょうどしんしゅう)

  • 創始者: 親鸞(しんらん、1173年 – 1263年)
  • 特徴: 浄土真宗は、浄土宗の流れを汲みながら、阿弥陀仏の絶対的な他力(仏の力)を信じることを強調します。親鸞は、すべての人が阿弥陀仏の本願によって救われると説き、自力の修行や善行を不要とする他力本願の思想を確立しました。
  • 代表的な寺院: 東本願寺(京都)、西本願寺(京都)

5. 臨済宗(りんざいしゅう)

  • 創始者: 栄西(えいさい、1141年 – 1215年)
  • 特徴: 臨済宗は、禅宗の一派で、師から与えられる公案(禅問答)を通じて悟りを開くことを目指します。臨済宗は、厳しい修行と禅の直感的な悟りを重視し、武士階級に広まった影響で日本の精神文化にも強い影響を与えました。
  • 代表的な寺院: 建仁寺(京都)、妙心寺(京都)

6. 曹洞宗(そうとうしゅう)

  • 創始者: 道元(どうげん、1200年 – 1253年)
  • 特徴: 曹洞宗は、ただ座る「只管打坐(しかんたざ)」という修行を中心に据えています。座禅を通じて、自己の本性を見つめ、悟りを得ることを目指します。道元は修行そのものが悟りであると説きました。
  • 代表的な寺院: 永平寺(福井県)、總持寺(神奈川県)

7. 日蓮宗(にちれんしゅう)

  • 創始者: 日蓮(にちれん、1222年 – 1282年)
  • 特徴: 日蓮宗は、法華経を唯一絶対の経典とし、「南無妙法蓮華経」という題目を唱えることを中心に修行を行います。日蓮は、法華経が末法の時代において唯一の正しい教えであると主張し、日本全国にこの教えを広めました。
  • 代表的な寺院: 久遠寺(山梨県)

8. 黄檗宗(おうばくしゅう)

  • 創始者: 隠元隆琦(いんげん りゅうき、1592年 – 1673年)
  • 特徴: 黄檗宗は、中国の明朝から伝来した禅宗の一派で、中国風の戒律や儀式、文化が色濃く残っています。日本の臨済宗と同じく、禅の修行を重視しますが、中国風の影響が強いのが特徴です。
  • 代表的な寺院: 万福寺(京都府宇治市)

9. 浄土宗系新宗派

  • 浄土真宗本願寺派(西本願寺): 親鸞の教えを受け継ぐ浄土真宗の中でも最大の宗派で、京都の西本願寺を本山としています。
  • 真宗大谷派(東本願寺): 浄土真宗本願寺派と並ぶ大きな宗派で、京都の東本願寺を本山とします。

10. その他の仏教宗派

  • 華厳宗(けごんしゅう): 東大寺を中心とする宗派で、華厳経を教義の中心とする。
  • 律宗(りっしゅう): 戒律の遵守を重視し、唐招提寺が代表的な寺院。
  • 法相宗(ほっそうしゅう): 興福寺を中心に、唯識論を教義とする。

まとめ

日本の仏教には、天台宗、真言宗、浄土宗、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗、黄檗宗など、多くの宗派が存在します。それぞれが独自の教えと修行方法を持ち、日本の歴史や文化に大きな影響を与えてきました。

宗派を信仰することと、仏を信仰すること(仏像を拝むこと)の違いが、よく分からないので仏について聞いた。

仏教には多くの仏(ほとけ)が存在し、それぞれ異なる役割や象徴的な意味を持っています。以下は、代表的な仏の種類を大きく分類し、それぞれについて簡単に説明します。

1. 如来(にょらい)

如来は、悟りを開いた存在で、修行を終えた最高の仏です。すべての煩悩を超越し、完全な智慧を得た存在とされます。真理そのものを体現し、人々に悟りの道を示します。

  • 釈迦如来(しゃかにょらい):仏教の開祖で、歴史上の人物であるゴータマ・シッダールタ(釈迦)を表します。人々を悟りへと導く教師として崇拝されます。
  • 大日如来(だいにちにょらい):密教の中心的な存在で、宇宙の根本原理を象徴します。胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅の中心に位置し、すべての仏や菩薩の根源的存在です。
  • 阿弥陀如来(あみだにょらい):西方極楽浄土の主で、人々を救済し、浄土に迎え入れるとされています。浄土宗や浄土真宗で特に信仰されています。
  • 薬師如来(やくしにょらい):東方浄瑠璃世界の仏で、病気を癒し、人々を救う存在。薬師如来の手には薬壺があり、癒しの象徴とされています。
  • 毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい):大日如来の別名で、宇宙そのものを象徴する仏です。華厳経などで語られる最高の真理を具現化した存在です。

2. 菩薩(ぼさつ)

菩薩は、悟りを求めながらも他者を救済するためにこの世に留まる存在です。悟りを得るための修行を行いながら、すべての衆生の救済に尽力します。

  • 観音菩薩(かんのんぼさつ):慈悲を象徴する菩薩で、あらゆる苦しみから人々を救うとされています。特に救済の象徴として日本でも広く信仰されています。
  • 文殊菩薩(もんじゅぼさつ):智慧を象徴する菩薩で、仏教における智慧の化身として崇拝されます。右手に剣を持ち、煩悩を断ち切る存在です。
  • 普賢菩薩(ふげんぼさつ):行動や実践を象徴する菩薩で、仏教の教えを実践することの大切さを示します。観音菩薩と文殊菩薩とともに三大菩薩とされています。
  • 地蔵菩薩(じぞうぼさつ):亡者や迷える魂を救済する菩薩で、特に地獄に落ちた者たちを救う存在として信仰されています。
  • 弥勒菩薩(みろくぼさつ):未来に現れる仏として予言されている菩薩で、人々が仏法を失った時代に現れて再び仏教を広めるとされています。

3. 明王(みょうおう)

明王は、忿怒の相(ふんぬのそう)を持つ強力な仏で、仏法を守護し、煩悩を打ち破る存在です。特に密教において、煩悩や悪を制するための神仏として崇拝されています。

  • 不動明王(ふどうみょうおう):煩悩を打ち破り、修行者を守るための強力な明王です。火炎の中に立ち、剣を持つ姿で描かれます。真言宗では大日如来の化身とされています。
  • 愛染明王(あいぜんみょうおう):欲望を浄化し、悟りに導くための明王です。煩悩を転じて悟りを得ることを象徴します。
  • 降三世明王(ごうざんぜみょうおう):他の神々を制し、仏法を守る存在で、非常に強力な力を持っています。

4. 天部(てんぶ)

天部は、仏教において守護神として仏法を守る神々です。インドの神々が仏教に取り入れられ、守護者として位置付けられています。

  • 帝釈天(たいしゃくてん):インド神話の雷神インドラに由来する仏教の守護神。天部のリーダーであり、仏法を守護します。
  • 毘沙門天(びしゃもんてん):四天王の一人で、北方を守護する戦いの神。財運や福徳を授ける存在として信仰されています。
  • 弁才天(べんざいてん):音楽や芸術、学問を司る女神で、日本では七福神の一つとしても信仰されています。
  • 韋駄天(いだてん):仏教における仏法の守護神で、特に素早さを象徴する神として知られています。

5. 阿羅漢(あらかん)

阿羅漢は、煩悩を断ち、悟りを開いた修行者のことを指します。釈迦の教えを実践し、修行を完成させた者たちで、他の人々を導く存在です。

  • 代表的な阿羅漢としては、釈迦の弟子たち(サリプッタ、モッガラーナなど)が知られています。

6. その他の仏

  • 弥勒仏(みろくぶつ):未来に現れるとされる仏。弥勒菩薩が未来に仏となる姿です。
  • 毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ):大日如来とも同一視され、宇宙の本体を象徴する仏です。

これらの仏たちは、それぞれ異なる役割や象徴を持ちながら、仏教の教えの中で重要な役割を果たしています。如来は悟りの象徴、菩薩は慈悲と救済、明王は力と守護、天部は仏法の保護者として機能し、人々の心の導き手として崇拝されています。

難しい教えを学ぶより、仏さまたちを拝むと仏教的なことをしたと満足してしまうが、
そもそも、この仏さまたちを信仰、崇拝、拝む行為は何なのか。
できれば、仏像を拝むのが1番簡単で個人的にも満足(心の平穏を得ることが)できる。
そういう人も多いはず。それでいいのだろうか。
「いい」「悪い」は、個人的に心の平穏が得られるかどうかで、
心の平穏が得られるのであれば余計な理屈など目もくれず仏像を拝むのはいいと思います。
ただ、苦難に直面したときなど、時と場合によって信仰(今は拝むこと)に対する疑問が湧いてくる。
「これって何の意味があるのか?」「効果があるのか?」
そうなると、いろいろ調べるしかない。

仏教において仏を信仰や崇拝することには、宗教的・精神的な側面からいくつかの重要な意味があります。仏を信仰することは単なる形式的な礼拝にとどまらず、個々の心の成長、悟り、そして救済を目指すための道しるべとされています。以下、仏の信仰や崇拝の主な意味をまとめます。

1. 悟りの象徴と目指すべき理想

仏は悟りを開いた存在として、あらゆる煩悩や苦しみから解放された最高の理想像です。人々が仏を信仰し崇拝することは、仏の境地(悟り)を目指すための道筋としての役割を持ちます。つまり、仏の姿や教えを学ぶことで、自分もその境地に近づくことを願うのです。

たとえば、釈迦如来は歴史的な人物として悟りを開き、その教えを通じて他者を救おうとしました。信仰者はその生き方や精神を見習い、自身の人生でも同じような智慧と慈悲を追求しようとします。

2. 心の浄化と自己改善

仏を信仰することは、自己浄化と自己改善の手段でもあります。仏像や仏画を礼拝する行為は、外見的には形式的な行為に見えるかもしれませんが、それを通じて自分自身の心の中にある欲望や執着、煩悩を振り返り、それを乗り越えようとする意識を高めることができます。

特に、阿弥陀如来観音菩薩のように慈悲を象徴する仏を信仰することで、自分自身の心もその慈悲の精神に従って清められ、他者への思いやりや優しさが育まれます。崇拝を通じて、自らの欲望や怒りを鎮め、心の平安を得ることが目的です。

3. 苦しみからの救済

仏を信仰することは、苦しみや困難に直面したときに救いを求める行為でもあります。仏教では、人生は苦しみ(四苦八苦)で満ちているとされますが、仏はその苦しみから解放されるための智慧の光を示してくれる存在です。

特に、阿弥陀如来の信仰(浄土信仰)は、死後の極楽浄土に生まれ変わることを約束されているため、現世の苦しみを超えて安楽な来世を得ることができると信じられています。このように仏の慈悲深い力に対する信頼は、信仰者にとって大きな心の支えとなり、現世での不安や苦しみを和らげる役割を果たします。

4. 仏法を理解し、修行を助ける道しるべ

仏を信仰することは、仏の教え(仏法)を深く理解し実践するための指針としての意味も持ちます。仏教の教えは、単なる教義としての学問ではなく、修行を通じて心を鍛え、悟りに至る道です。仏を崇拝することは、修行のモチベーションとなり、自己成長を助けます。

たとえば、不動明王は煩悩を断ち切るための力強い存在として信仰されています。信仰者は不動明王を崇拝し、その力を借りて自分の内なる煩悩や誘惑に打ち勝とうとします。このように、仏や菩薩、明王の崇拝は、自分の内面の弱さや困難に対する助けを得るための手段でもあります。

5. 現世利益(げんせりやく)と来世利益

仏を信仰することで、現世においても健康、家内安全、事業繁栄など、さまざまな現世利益を得ることができると信じられています。これは日本の仏教において特に顕著な信仰であり、例えば薬師如来は病気平癒の仏として信仰され、毘沙門天は財運や戦勝をもたらす守護神として崇拝されています。

また、仏を信仰することで来世においても良い結果がもたらされ、浄土極楽に生まれ変わると信じられています。これは、仏を通じてカルマ(業)の浄化や、より良い来世を得るための信仰的な行為です。

6. 仏との一体化と自己の悟り

密教や禅宗などでは、仏を信仰し崇拝することは、最終的には仏と一体化するための修行の一環です。仏は外在的な存在として崇めるだけでなく、自分自身の中にある仏性に気づき、それを開花させることが目的となります。

たとえば、真言密教では、大日如来を崇拝することを通じて、自分自身の中にある大日如来のような悟りの境地を開き、自分が仏そのものであることに目覚めるという教えが強調されます。このように、仏を崇拝することは、最終的に自分自身の悟りへと導く道でもあります。

まとめ

仏を信仰や崇拝することは、単に仏像や仏画に向かって祈るだけでなく、悟りを目指すための道しるべ心の浄化救済の求め修行の助けなど、精神的な成長と救済に向けた深い意味を持っています。仏を信じることで、信仰者は心の平安を得ると同時に、自分自身の内面的な成長を促進し、最終的には悟りへと導かれます。また、現世での利益や来世への希望も、仏を信じる重要な要素として位置付けられています。

「こころの宇宙 般若心経」2011年

「こころの宇宙 般若心経」はU-NEXT で見れます。
監修:小峰彌彦(慈雲山曼荼羅寺観蔵院住職・大正大学仏教学部教授)真言宗の僧侶(wikiより)
監督:大串利一
関連する宗派:般若心経は、主に天台宗、真言宗、そして禅宗の各派(臨済宗、曹洞宗、黄檗宗)において非常に重要な経典とされています。(ChatGptの答え)

「般若心経」をドラマで分かりやすく解説してくれます。
ドラマの中に講話のシーンがある。空の説明は分かりやすかった。また最後の方で「人間は本来、空であり、縁起に生かされる存在だ。~略~己が仏であることに目覚めよ。」という講話があり、この部分は平穏な気持ちになりました。

Bing(生成AI)に聞いた答え
般若心経は、大乗仏教の教えを簡潔にまとめた経典で、「智慧の完成」を意味します。この経典は、苦しみから解放され、安らかに生きるための智慧を身につけることを目指しています。全文はわずか260字程度でありながら、仏教の深い教義を凝縮しており、日本を含む多くの仏教国で読誦されています。特に有名な「色即是空、空即是色」の一節は、物質的なものと精神的なものの区別がないことを示し、すべての存在が相互に関連しているという仏教の中心的な概念を表しています。般若心経は、その普遍的な教えにより、多くの人々にとって心の平穏をもたらす源となっています。

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「歎異抄をひらく」2019年

「歎異抄をひらく」はU-NEXT で見れます。
監督:大野 和寿
原作:高森 顕徹『歎異抄をひらく』(1万年堂出版) 
歎異抄に関連する宗派:浄土真宗(親鸞によって開かれた宗派)

アニメ。歎異抄を分かりやく解説している。
歎異抄が言っていることは、
煩悩まみれでどうしようもない存在の人間だけども
阿弥陀様を信じて「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで極楽浄土へいけるというもの。
じゃあ、煩悩を排除や克服する努力をするのではなく
欲望丸出し生活を送ろうじゃないかという気には不思議とならず、
むしろ煩悩まみれでいいんだという心の平穏が得られるのだと思う。

仏(ほとけ)は、仏教における悟りを開いた存在であり、真理を完全に理解し、迷いや苦しみから解放された状態にある者を指します。仏教では、多くの仏が存在するとされ、その中でも釈迦(しゃか)、つまり釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)が最も知られています。釈迦は、仏教の創始者であり、悟りを開いて真理を説いた歴史的な人物です。

一方、阿弥陀仏(あみだぶつ)は、仏教の特定の信仰において非常に重要な仏の一つです。阿弥陀仏は、「無限の光」と「無限の寿命」を持つとされる仏で、その名前はサンスクリット語の「アミターバ(Amitābha、無量光仏)」や「アミターユス(Amitāyus、無量寿仏)」に由来します。

阿弥陀仏は、特に浄土宗や浄土真宗といった仏教の宗派で信仰されており、その中心的な教えは「他力本願」です。これは、自らの力ではなく、阿弥陀仏の慈悲と力によって救済されるという考え方です。阿弥陀仏は、極楽浄土(ごくらくじょうど)という理想的な仏国土を建立し、そこに往生(死後に生まれ変わること)することを願う人々を救うとされています。

『歎異抄』においても、阿弥陀仏の教えが中心的なテーマとなっており、親鸞は阿弥陀仏への信仰を通じて、人々が迷いや苦しみから救われることを説いています。

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「禅 ZEN」2009年

「禅 ZEN」はU-NEXT で見れます。
監督:高橋伴明
原作:大谷哲夫『永平の風 道元の生涯』(文芸社刊)
関連する宗派:曹洞宗

曹洞宗の開祖である道元禅師の生涯を描いています。
遊女おりんと怨霊に苦しめられる北条時頼の心を楽にしてくれる話が描かれる。
心の平穏を得るために道元がすすめる方法は座禅です。
「只管打坐・・・ただ坐り、あるがままの真実の姿を見ることこそ、悟りなのです」
「こころの宇宙 般若心経」と「歎異抄をひらく」は言葉や理論だけでしたが
「禅 ZEN」では、そこに座禅が加わります。
般若心経は曹洞宗においても非常に重要な経典とされているようなので
理論的な部分の理解を深めるために「こころの宇宙 般若心経」も見るといいと思います。

映画の中で堕落した僧侶が出てくる。また武装している(僧兵)が気になったのでChatGptに聞いた。

映画「禅 ZEN」において、道元禅師たちの敵となる集団は、主に既存の仏教勢力や権力者です。具体的には、当時の日本仏教界における既成の宗派や寺院、そして彼らを支援する政治的な権力者たちが、道元にとっての対立勢力となります。

敵となる背景

道元が中国から禅の教えを日本に持ち帰った13世紀の日本では、既存の仏教宗派がすでに確立されており、寺院や僧侶は大きな社会的影響力と権力を持っていました。これらの既存の仏教勢力は、主に経典の読誦や儀式を重視していましたが、道元が説いた「只管打坐(しかんたざ)」、つまり座禅だけを行うという実践は、既存の宗教的な形式を根本から否定するものでした。このため、道元の考え方は既成仏教の教義や実践に反するとされ、強い反発を受けました。

既存の仏教界と道元の対立

既存の仏教宗派は、大寺院の権威を背景にして力を持っており、道元の教えやその新しい実践方法に対して警戒心を抱いていました。彼らは、道元の影響が拡大することを恐れ、自分たちの権威や地位が脅かされると感じたため、道元を異端とみなして迫害したのです。

また、当時の仏教勢力は、貴族や武士などの政治的権力者とも結びついていました。これにより、道元が日本各地で活動しようとした際には、政治的な圧力や迫害を受けることもありました。特に、彼が比叡山や奈良の大寺院から離れた地方で活動を行ったのも、こうした既存勢力との対立を避けるためでした。

映画の中での描写

映画「禅 ZEN」では、道元が日本に帰国してから、既存の仏教界からの強い反発や迫害を受ける様子が描かれています。彼の教えを受け入れようとする弟子たちや支持者たちも、こうした圧力に直面しますが、道元は自身の信念を曲げることなく、ひたすら座禅に専念し、悟りを追求します。

まとめ

道元たちの敵となる集団は、既存の仏教勢力やそれを支援する政治的権力者たちです。彼らは道元の革新的な教えを異端とみなし、自分たちの地位や権力が脅かされることを恐れて、彼を排斥しようとしました。しかし、道元はその困難に耐え、最終的に彼の教えは広まり、日本に禅の伝統を確立しました。

もう1歩踏み込んで以下の質問をしたが具体的な名称が出てきた。
真偽不明のため答えは貼らないが興味深い内容でした。
「具体的な既存の仏教勢力の名前は。映画の中では堕落している僧が描かれていたが事実か」
下で紹介する「まんが日本史」#15 武士のおこり−荘園と藤原氏の衰え−が参考になると思います。

大河ドラマを見ていると、主に跡目争いを避けるために権力者の親族が出家する。
そういう人の受け入れ先は、権力者とパイプができてしまい。
仏道とは別の道に行ってしまうこともありそうです。
「禅 ZEN」の中でも、道元が5代執権北条時頼に気に入られデカイ寺院の建設を持ち掛けられたが
断っていた。権力と軽い気持ちでパイプつくるとろくなことにならないことを察知したと思われる。

同じ禅宗の僧、一休さんのテレビアニメがあります。
道元の曹洞宗は「只管打坐(しかんたざ)」、つまり座禅をひたすら行う修行を重視します。
一休さんの臨済宗(創始者: 栄西)は、禅問答や公案(深い思索を促す禅の問題)を通じて悟りを追求しました。
「一休さん」は子供向けアニメなので深くはないですが、スタイルの違いの一端が見れると思います。
「一休さん」はU-NEXT で見れます。
また、U-NEXT で見れる「偉人・素顔の履歴書」に「第61回 日本一有名なお坊さん・一休宗純 編」があります。

よく耳にする「わびさび」。禅が、どう関係しているのか気になったのでChatGptに聞いた。

禅とわびさびは、日本文化に深く根付いた美意識であり、両者は互いに影響を与え合いながら発展してきました。それぞれの概念を理解することで、その関係を明らかにすることができます。

禅とは

禅は仏教の一派であり、特に座禅(瞑想)を通じて自己の本質を見つめ、悟りを得ることを目指します。禅の教えは、日常生活や自然の中に真理を見出すことを強調し、無駄を排し、簡素であることを理想とします。また、禅は無常(すべてのものが変化し続けること)や無我(自己の存在は固有ではない)という仏教の基本的な教えを基盤としています。

わびさびとは

わびさびは、日本の美意識を表す概念であり、簡素さや不完全さ、そして時間の経過による自然な変化に美を見出すものです。わびは「質素」「寂しさ」「静けさ」といった意味を持ち、さびは「古びた美しさ」「時の経過による味わい深さ」を意味します。わびさびの美は、派手さや豪華さを避け、むしろ不完全でありながらも自然なもの、控えめでありながら深みのあるものを尊重します。

禅とわびさびの共通点

  1. 簡素さと自然さ:
    禅とわびさびの両者は、無駄を排し、シンプルであることを美徳とします。禅の教えは、日常生活の中に真理を見つけ、簡素でありながらも豊かな内面を持つことを強調します。わびさびも、質素で自然なものに美を見出す点で共通しています。
  2. 無常の美学:
    禅は、すべてのものが変化し続ける無常の教えを重視します。同様に、わびさびも、時間の経過による変化や劣化を美の一部として受け入れます。例えば、古びた茶器や風化した庭石にわびさびの美が見出されるように、禅の教えもまた、変わりゆくものの中に真理を見出すことを教えます。
  3. 内面の静けさと深み:
    禅は、静かな心と深い精神的な洞察を重視します。同様に、わびさびも静かで控えめな美しさに価値を置きます。この点で、両者は表面的な華やかさではなく、内面的な深みや精神性を重要視する共通の価値観を持っています。

具体的な影響例

  1. 茶道:
    茶道は禅の影響を強く受け、わびさびの美意識が具現化された文化の一つです。茶室の設計や茶器の選択、茶を点てる所作に至るまで、簡素でありながらも深い意味を持つわびさびの精神が息づいています。
  2. 庭園や建築:
    禅の教えを反映した日本庭園や建築には、わびさびの美意識が強く反映されています。例えば、枯山水の庭園や侘びた茶室は、禅の精神とわびさびの美学が融合した空間として知られています。

まとめ

禅とわびさびは、日本の精神文化において密接に関連しており、互いに影響を与え合いながら日本独特の美意識を形作ってきました。禅の教えがわびさびの美学を深化させ、わびさびが禅の教えを日常の中で表現する手段として発展したといえます。

「空海」1984年

「空海」はU-NEXT で見れます。
監督: 佐藤純彌
関連する宗派:真言宗(創始者:空海)天台宗(創始者:最澄)

他と比べて、心の平穏が得られるようなヒントは描かれていないかな。
お遍路はしたくなるかもしれない。

密教は空海でさえ、マスターするまで20年かかると言われていたので映画で密教が何なのかは分からない。祈禱したりするので密教をマスターすると魔法を使えるようになるのかと思ってしまうが。空海を見る限り、人を動かす力、リーダーとして資質、説得力、忍耐力、行動力など、この人を信じれば何でもできそうという気持ちにさせる力を身につけることのように思えた。
とにかく魅力的な人物であることが描かれている。
高野山観光や、お遍路をするなら見てから行くと、モティベーションは上がるはずなので
そういう人には、おすすめの映画です。

また、この映画は当時の関連する歴史の勉強にはいい。
奈良、京都、高野山に観光する前の歴史知識を得られ、観光が充実するかも。
もちろんこれだけ見て学べるわけではありませんが、何を調べればいいかヒントになります。
奈良仏教と遷都の関係。仏教の力関係が奈良から最澄に移行する様子。
最澄と空海の国政に関わる姿勢の違い。
その後、仏教の拠点が比叡山(比叡山延暦寺)、高野山になる様子。
空海がスーパーマンすぎるため弘法大師信仰(お遍路や各地にある弘法大師伝説)されるのも納得。
藤原薬子がでてたり。
盛りだくさん学べます。(興味が湧きます)
映画を見ていて疑問に思ったことをChatGptに聞きました。

映画『空海』(1984年)は、中国・唐代を舞台に、日本の僧・空海が主人公となり、彼の冒険や宗教的修行が描かれています。この物語は日本の奈良時代末期から平安時代初期にかけての背景を含んでおり、特に奈良仏教や平安京への遷都(平城京から平安京への遷都)に関連した時代の変遷を反映しています。以下はその時代背景についての概要です。

1. 奈良仏教

奈良時代(710年 – 794年)は、日本における仏教の発展期であり、特に国家主導の仏教が栄えた時期です。当時の日本では、唐から学んだ仏教が国家統治の一環として採用され、仏教寺院や僧侶たちが政治的にも重要な役割を果たしました。この時代に、東大寺や興福寺などの大規模な寺院が建設され、華厳宗、律宗、三論宗などの宗派が発展しました。

しかし、奈良仏教は国家の保護を受ける一方で、政治的な影響力が大きくなりすぎ、時に国政への干渉が批判されるようになりました。特に僧侶たちが世俗の権力を持ち始め、仏教界と政界との結びつきが強くなったことが問題視されていました。このような背景が、平安京への遷都の一因ともなっています。

2. 平安京への遷都

794年、桓武天皇は平城京から平安京(現在の京都)に遷都を行いました。遷都の理由としては、奈良時代の仏教勢力の増大や、それに伴う政治的混乱を避けるためという説が有力です。桓武天皇は、より独立した政治運営を目指し、仏教勢力から距離を置くために、新しい都を平安京に定めたとされています。

遷都により、仏教は政治的な影響力を若干弱めましたが、同時に平安時代の新しい宗派が誕生しました。その代表的な例が真言宗天台宗です。特に、真言宗は映画『空海』の主人公である空海(774年 – 835年)が日本に伝えた密教の宗派です。空海は、804年に遣唐使として唐に渡り、唐代の高僧・恵果から密教を学び、日本に帰国後、真言宗を開きました。

3. 唐との関係

この時代、日本は唐との文化交流が活発で、遣唐使を派遣して中国の文化、技術、宗教を学んでいました。映画『空海』の舞台となる唐は、世界的にも非常に繁栄した帝国であり、日本の僧侶や学者たちにとって、最先端の学問や仏教を学ぶための重要な場所でした。唐代は中国においても仏教が大いに栄え、特に密教(真言密教)が隆盛を極めていた時代でした。

まとめ

映画『空海』の時代設定は、日本の奈良時代末期から平安時代初期の変動期を描いています。奈良仏教の隆盛とそれに対する反発、そして遷都を通じた仏教勢力の再編が重要なテーマです。また、空海が唐で学んだ密教を日本に伝えたことも、この時代の仏教史における大きな出来事です。

奈良仏教と最澄(767年–822年)の対立は、仏教の教義や修行法、宗派間の勢力争いなどに起因しています。特に、最澄が新しい仏教の流派(天台宗)を広めようとしたことが、奈良仏教の既存勢力との対立を引き起こしました。以下は、その対立の主な背景です。

1. 奈良仏教の保守性

奈良時代には、国家主導の仏教が栄え、国の安定と繁栄のために仏教が利用されました。奈良仏教は、東大寺、興福寺、薬師寺などの大寺院を中心に、国家の保護を受けながら発展しており、華厳宗や律宗、三論宗、法相宗といった伝統的な宗派が力を持っていました。これらの宗派は、長年にわたって日本仏教の中核をなしており、強固な体制を持っていました。

しかし、奈良仏教はその影響力を背景に、保守的な色彩を強めていきました。特に、政治的な影響力を持つようになり、国家や貴族との結びつきが強かったため、新しい思想や宗派に対して排他的な傾向がありました。

2. 最澄の改革志向

最澄は、804年に遣唐使として唐に渡り、中国で天台宗を学び、日本に戻ると天台宗を日本に広めました。彼は、比叡山延暦寺を拠点に天台宗を開き、仏教の新しい形態を提唱しました。

最澄が伝えた天台宗は、法華経を中心とした包括的な教義であり、「一切衆生悉有仏性」(すべての生き物に仏性が備わっている)という平等思想を強調していました。これにより、奈良仏教が強調していた特定の修行法や宗派の優位性に挑戦する形となりました。

また、天台宗では、密教の要素も取り入れた修行法(顕密兼修)や、独自の戒律(大乗戒)を採用し、これは奈良仏教が厳格に守っていた伝統的な戒律や修行法とは異なっていました。

3. 戒律を巡る対立

奈良仏教と最澄の対立の大きな要因の一つは、戒律に関するものです。奈良仏教の律宗では、僧侶が受けるべき戒律は「具足戒」と呼ばれる伝統的な戒律に従うべきだとされていました。しかし、最澄は「大乗戒」という新しい戒律を主張し、これが従来の戒律とは異なるものであることが問題となりました。

最澄は、大乗戒はより柔軟で、広く人々を救済するための戒律であり、奈良仏教の厳格な戒律にこだわることはないと考えました。しかし、奈良仏教の側からは、これが伝統的な仏教の戒律に対する挑戦とみなされ、強い反発を招きました。

4. 宗派間の勢力争い

天台宗の発展に伴い、最澄の比叡山延暦寺は、奈良仏教の寺院に対抗する新しい勢力として急速に台頭しました。奈良仏教は長い間、仏教界の中心を担ってきたため、新興の天台宗がその影響力を脅かすことに危機感を抱きました。この結果、宗派間の競争が激化し、教義や修行方法の違いが対立の表面化に繋がったのです。

まとめ

奈良仏教と最澄の対立は、保守的な奈良仏教の既存体制に対する最澄の改革的な仏教観が根本にありました。最澄が導入した天台宗は、新しい戒律や修行法を提唱し、従来の仏教に挑戦しましたが、これは奈良仏教にとって脅威となりました。特に戒律に関する対立が大きく、宗派間の勢力争いが加わった結果、両者の関係は緊張を高めました。

映画の中で、噴火から逃れて洞窟で唐突に男女が抱き合う妙に浮いているシーンがある。
その時に両手を広げて男女が抱き合って手を上下に振る絵が出てくる。
最後の講話で秘密曼荼羅十住心論の
異生羝羊心(いしょうていようしん – 動物のような欲望と本能に従う心。)
を説明するときにも、その絵が出てくる。
その絵は曼荼羅という絵の一部らしいが、同じ絵はネットでは見つからなかった。
秘密曼荼羅十住心論は異生羝羊心の状態から段階を経て最終的に生きながらの身で仏になるものらしく
空海がそれをみおもって体現している。
冒頭の洞窟でのシーンは、異生羝羊心を表現するために、唐突に出てきたシーンだと思われます。

秘密曼荼羅十住心論を表現する曼荼羅は、直接的に一つの曼荼羅で表現されるものではありませんが、胎蔵界曼荼羅金剛界曼荼羅が密接に関係しています。これらの曼荼羅は、空海の「十住心論」の教えに基づく心の発展段階を象徴的に表現するものであり、特に「十住心」の上位の段階においては、曼荼羅が大きな役割を果たします。

1. 十住心論とは

「十住心論」は、空海が説いた人間の心の発展を10段階に分類した教えです。この教義では、心の発展は段階を追って進化し、最終的には仏の境地に至ります。十住心の各段階は以下のように構成されています:

  1. 異生羝羊心(いしょうていようしん) – 動物のような欲望と本能に従う心。
  2. 愚童持斎心(ぐどうじさいしん) – 規律を守る心。
  3. 嬰児無畏心(えいじむいしん) – 無邪気で恐れのない心。
  4. 唯蘊無我心(ゆいうんむがしん) – 五蘊(ごうん:物質と心の要素)が無常であると理解する心。
  5. 抜業因種心(ばつごういんしゅしん) – 業を超越しようとする心。
  6. 他縁大乗心(たえんだいじょうしん) – 他者を助けようとする大乗仏教的な心。
  7. 覚心不生心(かくしんふしょうしん) – 心が生滅しないと悟る心。
  8. 一行三昧心(いちぎょうざんまいしん) – 仏の道に集中する心。
  9. 極無自性心(ごくむじしょうしん) – すべての存在が空であると悟る心。
  10. 秘密荘厳心(ひみつしょうごんしん) – 仏の悟りそのものである究極の心。

この十の段階の進化を通じて、人間の心は低次の欲望から最終的な悟りに至ります。

2. 胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅

空海が伝えた真言密教では、悟りの境地に至るために胎蔵界曼荼羅金剛界曼荼羅が中心的な役割を果たします。これらの曼荼羅は、十住心論における心の発展を象徴的に表現しています。

  • 胎蔵界曼荼羅:慈悲と母性を象徴し、宇宙の生成とすべての存在の本質を表します。これは、心が成長し、仏性を持つすべての存在に対する慈悲を学ぶ段階と結びついています。胎蔵界曼荼羅では、大日如来を中心に、無限の慈悲と救済を象徴する仏や菩薩が描かれています。
  • 金剛界曼荼羅:智慧と不動の真理を象徴し、悟りを達成するための堅固な精神を表現しています。金剛界曼荼羅では、大日如来を中心に、智慧を象徴するさまざまな仏や菩薩が配置され、悟りへの道筋が示されています。これは、十住心論における高次の心の段階、特に第8段階の「一行三昧心」以降の修行と深く関係しています。

3. 曼荼羅と十住心の対応

「十住心論」における心の進化は、最終的に仏の境地に至るプロセスであり、この過程において曼荼羅が象徴的な地図として使われます。以下のように、曼荼羅の世界観が十住心に反映されています:

  • 下位の心の段階(第1〜5段階):個人の欲望や煩悩から解放され、仏教的な理解を深める初期の心の段階は、曼荼羅における外縁部の部分と関連しています。ここでは、修行者が徐々に仏教の基本教義に目覚め、次第に仏性に気づいていきます。
  • 中位の心の段階(第6〜8段階):大乗仏教の慈悲や利他の精神を理解する段階で、曼荼羅の中でも中心に近づいていく象徴が見られます。この段階では、仏や菩薩に対する理解が深まり、自分自身だけでなく他者を救済するという広い視野が身につきます。
  • 上位の心の段階(第9〜10段階):仏の智慧を完全に理解し、最終的には大日如来のような究極の悟りに到達する段階。金剛界曼荼羅の中央に位置する大日如来が象徴するように、修行者が仏そのものとなる境地を表しています。

4. 秘密荘厳心の表現

十住心論の最終段階である「秘密荘厳心」は、すべての心の段階を超越し、仏の悟りそのものに達する状態を指します。これは、曼荼羅の中央に位置する大日如来を象徴的に表現するものであり、修行者が最終的に宇宙と一体化することを意味します。

まとめ

「秘密曼荼羅十住心論」を表現する曼荼羅は、具体的には胎蔵界曼荼羅金剛界曼荼羅です。これらの曼荼羅は、空海の十住心の教えにおける心の進化のプロセスを象徴的に視覚化したものであり、修行者が最終的に仏の境地に到達するための道を示しています。曼荼羅は、修行者が心の進化を遂げ、仏性を悟るための重要なツールとして機能しています。

U-NEXT で見れる「偉人・素顔の履歴書」に「第28回 平安仏教のカリスマ・空海編」があります。
目次へ

「日蓮と蒙古大襲来」1958年

「日蓮と蒙古大襲来」はU-NEXT で見れます。
日蓮の話。冒頭から念仏批判で面白かったが、音声が聞き取りにくくついていけなくなった。特に北条方の人物相関。
U-NEXT で見れる「偉人・素顔の履歴書」に「第65回 闘う仏教者・日蓮 編」があるので、
途中で、それを見て前提知識を付けた。
映画「禅 ZEN」で道元が5代執権北条時頼に気に入られていたので北条氏が禅宗がひいきなのはうなずける。ただし道元は権力とは距離をおいて永平寺(福井県)を作っていた。でも8代執権「北条時宗」の話なので状況は変わっているのかも。
今作では念仏(浄土宗)が北条にかなり食い込んでいるようであった。
日蓮の行動の動機として既存の宗派の批判が描かれている。
日蓮宗については大まかな性格は分かるが、深い部分については描かれていない。
日蓮が大活躍の映画だが、映画の冒頭に「~歴史の事実から飛躍して自由に創作した物語である」とことわりが書いてあった。

「まんが日本史」1983年

「まんが日本史」はU-NEXT で見れます。
まんが日本史はアニメです。仏教に関係している話を紹介します。
上で紹介した映画「空海」以前の奈良時代の仏教の話なので併せてみると面白いです。
また、大仏をはじめとする歴史的な物品についても触れられているので奈良観光前に見るといいかも。

#7 大仏開眼−仏教文化と奈良時代−

主な出来事:752年-大仏開眼
7話が仏教に関する話で、行基、光明皇后の活躍でポジティブな雰囲気で大仏が作られるまでの話です。
毎回、最後にお姉さんが、子供たちに補足説明をするのだが
子ども「大仏作って、いいことあったの」
お姉さん「朝廷はお金が無くなるし、人々は苦しむし・・・」
と、ちゃんとフォローしているところもいいです。
また大仏の工事方法も分かりやすく紹介されています。
大仏観光前に見ておくと、より楽しめると思います。

#8 鑑真和上の来日−遣唐使と中国文化−

主な出来事:753年-鑑真和上の来日
来日するための苦労話がメイン。
補足説明タイムで、前回に引き続き奈良時代への否定的なコメント。
お姉さん「仏教と言うのは人の心を救うのがもくてきなのだけれども、この時代の日本では国に奉仕するという意味にすり替わっていたわけね」
子ども「日本に来て、がっかりしたかもしれないな」
奈良時代の仏教を改革しようとして鑑真和上に来てもらったけど、うまくいかなかったぽいです。
そんな状態で映画「空海」で描かれている最澄・空海の登場になるのか。

#9 道鏡の野心−貴族と僧侶の争い−

主な出来事:769年-宇佐八幡宮神託事件
道鏡という僧侶が皇族以外が皇位に付きそうになった話。
映画「空海」でも道鏡の件は、一言だけ言われていた。
ラブロマンスが原因で、いつでも起きる可能性はありそうだけど、
お姉さん解説では、
以下の時代背景があるために発生したということだった。

子ども「このころは、どうして権力者の争いが繰り返されたのかしら」
お姉さん「人間は誰でも権力を握りたいという野心を持っているのだけれども、8世紀の中ごろは世の中が少しずつ変わり始めて、それが政治にも影響を与えたと言えるんじゃないかしら」
子ども「それはどういうことなの」
お姉さん「自分が耕した土地は自分のものになる(墾田永年私財法)のせいで貴族、寺、神社が個人の田をもてるようになったのよ。これが荘園の始まりなんだけど。この荘園をたくさん持ったものが力を持つようになったのよ」

#15 武士のおこり−荘園と藤原氏の衰え−

僧兵がどんなものかよくわかります。
映画「禅 ZEN」で道元と敵対する僧兵は多分これだな。
白河法皇が僧兵が手に負えないこと言った「賀茂河の水、双六の賽、山法師、是ぞわが心にかなわぬもの」も出てきます。
#35 革命児・織田信長−一向一揆と比叡山焼き打ち−
も僧兵に関連した内容です。

日本の宗教全体について

こちらのYoutube再生リストで一通り学習できます。第2回から。
特に、神道について個人的によくわからなかったので仏教を含めた日本の宗教史でみていくと
分かりやすいかも。
神道は、人によって解説(とらえ方)がバラバラなので、いろいろな人の見かたをバランスよく
見たり聞いたりした方がいいと思っています。

古事記

古事記は、こちらが面白くて分からいやすいです。

お盆

お盆は仏教行事なのか、調べてもよく分からないので質問した。

お盆(盂蘭盆会〈うらぼんえ〉)の由来は、仏教の教えに基づいています。特に、「盂蘭盆」という言葉は、古代インドのサンスクリット語「ウランバナ(ullambana)」から来ており、「逆さ吊り」という意味があります。これは、苦しみや困難な状態を象徴する言葉です。この教えに基づいて、お盆は亡くなった者の霊を供養し、苦しみから解放するための行事として発展しました。

お盆の起源に関する仏教の故事

お盆の起源としてよく知られているのは、仏教の「目連(もくれん)尊者」の故事です。

目連尊者は、釈迦の弟子の一人で、修行により神通力を得ました。ある日、目連は亡き母が地獄で苦しんでいる姿を見ました。母が生前に悪業を積んでいたため、餓鬼道に堕ち、食べ物を口にしても燃えてしまうという苦しみを受けていたのです。

目連尊者はこの苦しみから母を救おうと、釈迦に助けを求めました。釈迦は、7月15日に修行僧たちに供養を行うことで、その徳が積まれ、母親を救うことができると教えました。目連尊者はその教えを実践し、母親は無事に救われました。この出来事が「盂蘭盆会」の由来であり、ここから祖先の霊を供養する行事としてお盆が始まりました。

日本におけるお盆の発展

お盆は、中国を経て日本に伝わり、日本固有の祖霊信仰や風習と結びつきました。仏教行事としての供養に加え、祖先の霊がこの世に帰ってくるとされる日本の信仰と融合していったのです。

日本では、7月または8月にお盆が行われ、期間中に家族が集まり、祖先を供養します。特に墓参りや、家での供物を捧げる風習が一般的です。また、灯篭流しや盆踊りといった行事も行われ、地域ごとに独自の形でお盆が祝われています。

まとめ

お盆の由来は、仏教の盂蘭盆会の教えに基づき、特に目連尊者の母を救う故事に由来します。それが日本に伝わり、日本の祖霊信仰と融合し、現在の形となりました。お盆は、祖先を敬い、供養するための重要な行事として日本の文化に深く根付いています。

「盂蘭盆会」の話だけだと、お盆に魂が返ってくるという話と関係ないような気がしていたので
その部分をもう少し質問してみた。

祖霊信仰(それいしんこう)は、亡くなった祖先の霊を敬い、崇拝する信仰であり、日本の宗教文化に深く根付いています。これには祖先が家族や子孫を見守り、繁栄をもたらす存在として重要視されるという考えが含まれています。この祖霊信仰は、神道の一部としても見られることがありますが、厳密に言うと、仏教やその他の日本の民間信仰と交じり合い、多様な形態をとっています。

神道との関係
神道は、日本の土着の宗教であり、自然崇拝や神々との結びつきが中心です。神道の中で祖先の霊は「氏神(うじがみ)」や「家の神」として敬われることがあり、祖霊信仰と神道は重なる部分を持っています。特に、家族や地域の守護神として祖先が祀られることがあるため、祖霊信仰は神道的な要素と融合しています。

お盆との関連
お盆(盂蘭盆会)は、仏教に由来する行事で、祖先の霊がこの世に帰ってくるとされる期間です。7月または8月に行われ、家族が祖先を供養し、霊を迎え、送り出すための儀式が行われます。お盆の期間中、墓参りや、家庭での祭壇に供物を捧げることが一般的です。この行事は仏教の影響を受けていますが、日本の祖霊信仰とも深く結びついています。お盆の際には、祖先の霊を迎え、家族と共に過ごすといった考え方は、祖霊信仰の一つの表れでもあります。

まとめると、祖霊信仰は神道の要素を含みつつも、仏教や民間信仰とも交差する、日本独特の信仰形態です。お盆はその一部として、仏教と祖霊信仰の融合した行事といえるでしょう。

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